○ 　胸腹部臓器の障害に係るアフターケアの概要

アフターケア対象疾病 アフターケア新設及び拡充の概要
(1) 植込み型ペースメーカの術後

植込み型除細動器の術後		 既存の「虚血性心疾患等に係るアフターケア」に統合
(2) 人工弁置換後

心臓外傷による弁の損傷

人工血管移植後

心臓外傷による心膜病変		 「心臓外傷等に係るアフターケア（仮称）」を新設

　※ 抗凝血薬療法、心機能の低下に対する薬剤の支給を中心としたアフターケアを新設
(3) 呼吸器疾患 「呼吸器の障害に係るアフターケア（仮称）」を新設
(4) 慢性肝炎 既存の「慢性肝炎に係るアフターケア」の検討

　※ 障害認定基準の見直しに伴う措置内容の検討
(5) 消化吸収障害

ダンピング症候群

逆流性食道炎

腸管癒着

ストマ造設後

排便機能障害

膵機能障害		 「腹部臓器の障害に係るアフターケア（仮称）」を新設

　※ 腹痛、下痢及び便秘等に対する薬剤の支給を中心としたアフターケアを新設
(6) 尿路変向術後 既存の「尿道狭さくに係るアフターケア」に統合


(1) 「胸部臓器（心臓）の障害に係るアフターケア１」（案）

ペースメーカ及び除細動器の植込み後に対するアフターケア
　
○ 　既存の「虚血性心疾患等に係るアフターケア」に統合

１． 診察　月１回程度

２． 保健指導

３． 検査 　(1) 　血液一般・生化学検査 　（ 月１回程度 ）
　 　 　(2) 　尿検査 　（ 〃 ）
　 　 　(3) 　心電図検査 　（ 〃 ）
　 　 　(4) 　胸部エックス線検査 　（ 〃 ）
　 　 　(5) 　ホルター心電図 　（ 年１回程度 ）
　 　 　(6) 　心臓超音波検査 　（ 特に必要な場合 ）
　 　 　(7) 　心臓核医学検査 　（ 〃 ）

４． 薬剤 　(1) 　抗狭心症剤
　 　 　(2) 　抗不整脈剤
　 　 　(3) 　心機能改善剤
　 　 　(4) 　循環改善剤（利尿剤を含む。）
　 　 　(5) 　向精神薬（内服）


(2) 「胸部臓器（心臓）の障害に係るアフターケア２」（案）

人工弁置換後、心臓外傷による弁損傷、心膜病変及び
人工血管移植後
　
○ 　新規にアフターケアを設置

１． 診察　月１回程度

２． 保健指導

３． 検査 　(1) 　血液一般・生化学検査 　（ 月１回程度 ）
　 　 　(2) 　尿検査 　（ 〃 ）
　 　 　(3) 　心音図検査 　（ 〃 ）
　 　 　(4) 　心電図検査 　（ 〃 ）
　 　 　(5) 　エックス線検査 　（ 〃 ）
　 　 　(6) 　脈波図検査、心機図検査 　（ 特に必要な場合 ）
　 　 　(7) 　心臓超音波検査 　（ 〃 ）
　 　 　(8) 　ＣＴ、ＭＲＩ 　（ 〃 ）

４． 薬剤 　(1) 　抗不整脈剤
　 　 　(2) 　心機能改善剤
　 　 　(3) 　循環改善剤（利尿剤を含む。）
　 　 　(4) 　向精神薬（内服）
　 　 　(5) 　血液凝固阻止剤


○ 　参考資料（弁損傷による療養者の診療内容）

　 傷病名 投薬 検査 画像診断 その他
(1) 心不全
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁形成術後
II度房室ブロック		 ワーファリン錠１ｍｇ
パラミヂンカプセル
セルベックスカプセル
アーチスト錠１０ｍｇ
ルプラック錠４ｍｇ		 プロトロンビン時間測定
心電図検査
ホルター心電図検査		 胸部単純撮影 　


(3) 「胸部臓器（呼吸器）の障害に係るアフターケア」（案）

呼吸器の障害に係るアフターケア
　
○ 　新規にアフターケアを設置

１． 診察　月１回程度

２． 保健指導

３． 検査 　(1) 　血液一般・生化学検査 　（ 年２回程度 ）
　 　 　(2) 　細菌検査（喀痰検査） 　（ 〃 ）
　 　 　(3) 　肺気量分画測定 　（ 〃 ）
　 　 　(4) 　胸部エックス線検査 　（ 年２回程度 ）
　 　 　(5) 　胸部ＣＴ 　（ 年１回程度 ）

４． 薬剤 　(1) 　去たん剤
　 　 　(2) 　鎮咳剤
　 　 　(3) 　喘息治療剤
　 　 　(4) 　抗菌剤
　 　 　(5) 　呼吸器用吸入剤
　 　 　(6) 　消炎・鎮痛剤


○ 　参考資料（じん肺、胸部外傷による療養者の診療内容）

　 傷病名 投薬 検査 画像診断 その他
(1) 肺挫傷
脊椎病的骨折
多発肋骨骨折		 ２５ｍｇアリナミンＦ糖衣錠
モービックカプセル１０ｍｇ
ムコスタ錠100
ＭＳ温シップ「タイホウ」
セルタッチ		 　 　 トリガーポイント注射
（ネオビタカイ注　５ｍI）
(2) 外傷性血気胸
右側腹部筋断裂		 院外処方 　 胸部単純撮影
胸部CT		 消炎鎮痛等処置
(3) じん肺
肺結核
続発性気管支炎
肺がんの疑い		 院外処方 生化学的検査I
蛋白分画測定
免疫抑制酸性蛋白（IAP）
C反応性蛋白（CRP）定性
結核菌核酸同定精密検査
心電図
細菌培養同定検査
細菌顕微鏡検査
抗酸菌顕微鏡検査 		胸部CT 特定薬剤治療管理料
（テオフィリン製剤）
(4) じん肺
慢性気管支炎		 プレドニン錠５ｍｇ
ユニフィル錠200
セルベックスカプセル５０ｍｇ
ムコダイン錠５００ｍｇ
レフトーゼ錠３０ｍｇ		 生化学的検査I
血液ガス分析
有機モノカルボン酸定量
肺気量分画測定
フローボリュームカーブ		 胸部単純撮影 理学療法I（集団療法）
(5) じん肺
続発性気管支炎
肺結核		 院外処方 生化学的検査I
蛋白分画測定
C反応性蛋白（CRP）定性
経皮的動脈血酸素飽和濃度測定
細菌培養同定検査
細菌顕微鏡検査		 　 　
(6) じん肺
続発性気管支炎
呼吸不全		 ムコサールL　４５ｍｇ
テルシガンエロゾル
キュバール５０エアゾール		 生化学的検査I
末梢血液一般検査
C反応性蛋白（CRP）定性
経皮的動脈血酸素飽和濃度測定
肺気量分画測定
フローボリュームカーブ		 　 静脈内注射
（ビソルボン注射液）
間歇的陽圧吸入
（アロテック吸入液）
（アレベール）


(4) 　「慢性肝炎に係るアフターケア」（案）

慢性肝炎に係るアフターケア
　
○ 　既存のアフターケア措置内容の見直し（下線は追加項目）

１． 診察　月１回程度

２． 保健指導

３． 検査 　(1) 　血液化学検査 　（ 月１回程度 ）
　 　 　
┌
│
│
│
│
│
└		 ＡＳＴ、ＡＬＴ、γ−ＧＴＰ、
ＣｈＥ（コリンエステラーゼ）
総蛋白量、アルブミン量、ＺＴＴ
アルカリフォスファターゼ、尿酸
中性脂肪、総コレステロール 		┐
│
│
│
│
│
┘
　 　 　(2) 　末梢血液一般検査 　（ ６か月に１回程度 ）
　 　 　(3) 　その他 　（ 特に必要な場合 ）
　 　 　
┌
│
│
│
│
│
└		 Ｂ型肝炎ウイルスマーカー、ＨＢｅ抗原
ＨＣＶ抗体、ＨＣＶ−ＲＮＡ
ＩＣＧ15分停滞率、ＨＰＴ（ヘパプラスチンテスト）
ＡＦＰ（α-フェトプロテイン）、ＰＩＶＫＡ-II
プロトロンビン時間、画像診断 		┐
│
│
│
│
│
┘

４． 薬剤　必要に応じて経口的肝臓疾患用剤を支給する。


(5) 「腹部臓器の障害に係るアフターケア」（案）

腹部臓器の障害に係るアフターケア
　
○ 　新規にアフターケアを設置

１． 診察　月１回程度

２． 保健指導

３． 処置 　ストマ処置
　膵液瘻の管理　外漏の処置

４． 検査 　(1) 　血液一般・生化学検査 　（ ３か月に１回程度 ）
　 　 　(2) 　尿検査 　（ 〃 ）
　 　 　(3) 　腹部超音波検査 　（ 特に必要な場合 ）
　 　 　(4) 　消化器内視鏡検査 　（ 〃 ）
　 　 　(5) 　腹部エックス線検査 　（ 〃 ）
　 　 　(6) 　腹部ＣＴ 　（ 〃 ）

５． 薬剤 　(1) 　整腸剤、止瀉剤
　 　 　(2) 　下剤、浣腸剤
　 　 　(3) 　抗貧血用剤
　 　 　(4) 　消化性潰瘍用剤
　 　 　(5) 　消化酵素剤
　 　 　(6) 　抗菌剤（外皮用剤を含む。）
　 　 　(7) 　消炎・鎮痛剤（外皮用剤を含む。）


○ 　参考資料（腹部外傷による療養者の診療内容）

　 傷病名 投薬 検査 画像診断 その他
(1) 腸管損傷術後 院外処方 腹部超音波検査 　 　
(2) 腹部外傷
腹腔内出血
イレウス		 ガスモチン錠５ｍｇ
ミヤBM錠
ムコスタ錠100
ツムラ大建中湯エキス顆粒		 　 　 　
(3) 外傷性小腸断裂
外傷性腸間膜裂傷
便秘症		 エクセラーゼ錠
プリンペラン錠		 生化学的検査I 　 　
(4) 腸穿孔
十二指腸破裂
膵挫傷
術後イレウス		 ツムラ大建中湯エキス顆粒
ラックビー１％
パントシン散２０％
ナウゼリン細粒１％
メントール
酸化マグネシウム		 　 　 　
(5) 外傷性膵損傷
腹壁瘢痕ヘルニア
胃潰瘍
慢性膵炎		 アーチメント錠１００ｍｇ
ガスターD錠２０ｍｇ		 腹部超音波検査 　 　
(6) 膵頭十二指腸破裂
右大腸破裂		 　 生化学的検査I
末梢血液一般検査
C反応性蛋白（CRP）定性		 腹部単純撮影
腹部CT（造影剤使用）		 　

(6) 「尿路変向術後に係るアフターケア」（案）

尿路変向術後に係るアフターケア
　
○ 　既存の「尿路狭さくに係るアフターケア」に統合

１． 診察　１〜３か月に１回程度

２． 保健指導

３． 処置 　(1) 　尿道ブジー（誘導ブジー含む）
　 　 　(2) 　カテーテル処置
（ 医師が必要と認めた場合には、自宅等で使用 するためのカテーテル、カテーテル用消毒液 及び滅菌ガーゼを支給）
　 　 　(3) 　カテーテル設置

４． 検査 　(1) 　尿検査（尿培養含む） 　（ 診察の都度 ）
　 　 　(2) 　腎機能検査 　（ 年２回程度 ）
　 　 　(3) 　腹部超音波検査 　（ 年１回程度 ）
　 　 　(4) 　エックス線検査 　（ 〃 ）
　 　 　(5) 　ＣＴ 　（ 〃 ）

５． 薬剤 　 尿道ブジー、カテーテル処置及びカテーテル設置 実施の都度、１週間分程度
(1) 　止血剤
(2) 　抗菌剤
(3) 　自律神経剤
(4) 　鎮痛・消炎剤
(5) 　尿路処置用外用剤


○ 　参考資料（尿道外傷による療養者の診療内容）

　 傷病名 投薬 処置 画像診断 その他
(1) 尿道外傷
（膀胱瘻の状態）
膀胱炎
神経因性膀胱		 ポンタールカプセル２５０ｍｇ 生理食塩水
ヂアミトール水
キシロカインポイアンプ
アネトカインゼリー
生理食塩水
大塚蒸留水
腎瘻又は膀胱瘻カテーテル及びカテーテルセット		 　 皮下・筋肉内注射
（ソセゴン注１５ｍｇ）
(2) 骨盤骨折
尿道損傷		 　 生理食塩水
イソジン液
キシロカインゼリー
ボルタレンサポ５０ｍｇ
血管造影用ガイドワイヤー
腎瘻又は膀胱瘻カテーテル及びカテーテルセット		 　 　
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